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第49回「Quatermass Ⅱ」(2)

 続き。

 

QuatermassⅡ『LONG ROAD』(1997)

  1. Prayer for the Dying
  2. Good Day to Die
  3. Wild Wedding
  4. Suicide Blonde
  5. River
  6. Long Road
  7. Woman in Love
  8. Hit and Run
  9. Daylight Robbery
  10. Coming Home
  11. Circus
  12. Undercarriage [Demo Version]

<メンバー>

 Gary Davis(Gt)

 Bart Foley(Vo, Gt)

 Nick Simper(Ba)

 Mick Underwood(Dr, Perc

 +ゲストDon Airey(Key)

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 7曲目の「Woman in Love」は、スロウテンポのバラードかな。ハードヒットしないミックさんが影薄い……とか思ってたら、そうでもなかった、後半にかけてのダイナミズムの演出はさすがヴェテラン。機械じゃない人力ドラムはこういうところが最高だよね。ねっ!ただ、アルバム的にはやや似通ったテンポが続くかな。

 

 そこで次の「Hit and Run」はちょっと雰囲気を変えてきた。直線的に押すリズムと、メジャー調のブルーズロック風ギターリフが力感をもたらす。ゲイリーのギターソロもいろんなフレーズの組み合わせが天晴れ。

 

 9曲目の「Daylight Robbery」は、もろ「NWOBHMかよ!」ってなナンバー。私はWhite Spiritの「Midnight Chaser」を思い起こしました。歌メロもちょっと雰囲気が似てるなあ。え?この若作りな曲、John Gustafson提供なの?いつごろ作った曲なんでしょうねえ。ミックやニックも元気だし、ゲイリーとバートもここぞとばかりに前のめり、いい感じ。

 

 スケールの大きさを感じさせる――メロディアス・ハードの王道的進行だ――リフとコードの「Coming Home」もグレイト。コーラスのところで“I’m comin’, I’m comin’ home…..”と歌われるのが心地好く耳にのこる。(ところで、まったくの偶然だと思いますが、先日登場させたNaritaの関係バンド――Henrik Poulsenの作った別バンド――Prime Timeのサードアルバム『FREE THE DREAM』にも「I’m Coming Home」っていう曲があって、メロディはもちろん違いますがやっぱり“I’m comin’, I’m comin’ home…..”っていう歌いまわしが出てくるんですよね。“そういうふうに”歌いたくなるフレーズなのかな?)いやあ、こういう曲好きですね。

 

 本編ラストは「Circus」というバンド4名の共作になるナンバー。各人の得意なところがよく出た、パワフルな一曲。ゲイリーのギター・ワーク――たぶん、Jimmy Page辺りに影響を受けてるのでしょう――も多彩でよいし、バートのスモーキーヴォイスも味がある。ミックとニックは、やっぱり8ビートを操らせたら天下一品ですな。ナイス!

 

 私のCDでは12曲目に入ってる「Undercarriage」は、ボーナストラックで、Gary Davis作の曲のデモだそうです。録音音質は良くなくて、歌はほとんど聴こえませんが、ハードなリフとゴリゴリしたリズムセクションは捨てがたい。

 

 というわけで、「なんだ、Pete RobinsonもJohn Gustafsonもいないじゃん」といってスルーしてしまうのはあまりに惜しいブリティッシュ・ハードロックの佳作に仕上がっていたのでした。

<続く>