DON'T PASS MUSIC BY

"But holy men and kings would die in the year Twenty Twenty-five......"<Satan>

第47回「Osibisa」(3)

 Osibisaのアルバム『OSIBIROCK』について、前回までで鑑賞したところでした。

 

 通して聴いてみるというと、「Look At Yourself」で感じられた“パーカッション乱打!”の“プリミティヴな躍動!”は、実は彼らの一側面でしかなかったことがわかるのでありました。「Kelele」のような個性的楽曲も擁しつつ、英国風ジャズ・ロックのおいしい味わいも備えていたのだね。

 

 このアルバム『OSIBIROCK』のアルバム・カヴァーは、素朴派の画家アンリ・ルソー(Henri Rousseau 1844-1910)の「ジャガーに襲われるニグロ"Negro Attacked by a Jaguar"」という作品だそうです。そうか、こういう「作品」を後世のジャケットにするというのもありですか。

f:id:yes_outsiders:20190830184522j:plain


 

 ここまで何も触れずにきましたが、Osibisaは1969年に英国ロンドンで結成されました。リーダーのTeddy Oseiさんはガーナ出身で、1962年にガーナ政府の奨学金を得てロンドンに音楽を学びに来たのだそうです。数年後にはバンド活動を始めますが、より「アフリカン」なグループを作るべく、やはりガーナ出身のAmarfioさんとTontohさんを説いて新グループを結成した、それがOsibisaでした。バンドにはカメルーンなどアフリカ他地域の出身者も加わっていきました。そして素晴らしいのは、バンドがまだ現役であるということです。あ、デビュー作は1971年の『OSIBISA』でして、今回味わった『OSIBIROCK』は5作目でした。

 

 あとは余談ですが、彼らの「Woyaya」っていう曲。Art Garfunkelのソロアルバムに入っているのにたまたま気付いてびっくりしたことがあります。アフロ・ファンク・ロックとサイモン&ガーファンクルが(私の脳内で)結びつかなかったのですね。Art Garfunkelのソロ第一作『ANGEL CLARE』(1973)に入っている「Woyaya」。聴いてみると、マンドリンがフィーチュアされたジェントルなバッキングの上をアート・ガーファンクルの美声が歌い上げてました。後半は、St Mary’s Choirなる児童合唱団(?)もメインメロディを一緒に歌う、まるで聖歌みたいな趣にもなっていたのでございます。

 

                     f:id:yes_outsiders:20190830184547j:plain

 元曲はどうだったのだろうと、最近入手叶ったOsibisa『SINGLES As Bs & 12 Inches』(2015)なるコンピで「Woyaya」を聴いてみましたら、なんと、マンドリンこそありませんでしたが、ほとんど同じような温かくおごそかな雰囲気の楽曲(児童合唱付き)だったのです。初期エスっぽいプログレ風味+多重唱、こんな曲もあるんだなあと感銘を受けてから、オリジナル初出の彼らのセカンド・アルバム『WOYAYA』(1971)のジャケット見たら、これですよ。

 

f:id:yes_outsiders:20190830184419j:plain

 Yesのジャケットでお馴染み、Roger Deanさんの手掛けたアルバム・カヴァーではないですか。やはりOsibisaはロンドンのバンド、ユーライア・ヒープのようなハードロック連中と付き合いもあれば、エスのようなプログレ団ともかかわりがあったのでしょうね。ガーファンクルさんのお陰ですけど、こういう「さかのぼり」も面白いものですなあ。

<続く>